* switch *
翔君から連絡が入り、もうすぐ帰ると知らされた。

ガチャン、玄関の扉が開く音がする。走って 翔君の元へ…

「お帰りなさい。翔君すごく寂しかったの…」

その場で翔君に自分からdiveして、甘える。

「///ただいま…これヤバい歓迎だな…」

両頬を挟まれて ちゅっとされる。じっと黒曜石の綺麗な瞳に見詰められ…

「///ねぇ月夢。早く俺だけのものにしたい…」

綿菓子が溶けるよな 甘い言葉を浴びさせられる。

いっそ そうなって一緒に溶けたい。

未知の触れ合いを妄想して ドキドキときゅんきゅんのときめきが混ざり合い えらい事になっている。

クスッ…

「///月夢可愛いね…こんな可愛い子、他にいない…俺と出会ってくれてありがとう…」

本当は こんな甘い時なんて考えられない非常事態なのに、翔君といると安心する。

「部屋に入ろうか?」

手を繋いで 廊下を歩く。一時すら 離れたくはないのだ。

「翔君、お仕事ご苦労様。疲れたでしょ?」

「ああ、そうだけど。月夢がいたら疲れが吹き飛ぶから不思議だね…」

「そういえば、翔君の会社は取材やマスコミ大丈夫だったの?」

「ああ、うちは通常通りで 特に。だけど 月夢んとこは 大変だったみたいだな。」

「電話したら、取材クルーが押し寄せてたみたいで、電話の応対も ままならない事態。私は月曜まで待機命令が出たよ。」

「そっか、でもそれは逆に月曜日まで 月夢は守られたって事で安心だよ。今日 退屈だったろ?俺明日 明後日と有給取ったし、家でのんびりしようか?いや旅行に行く?」

「///翔君…本当?嬉しい。」

「反対に今なら自由だから 出掛けられるな。一応 月夢は変装する事、わかった?」

「///うん。翔君と旅行…」

今日考えていた事が まさか現実になるなんて…夢のような 幸せな時間を。

平日に堂々と旅行へ。急いで ネットで 明日から泊まれる宿の検索をする月夢であった…




< 143 / 228 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop