* switch *
翔君が電話をしている。

「─────。そうだ。────。ああ兎に角月都の事 警戒しておいて、あいつ何か仕出かすつもりのようだから…。月夢、まだこっちで問題ないよな。そっちのマンションはどう?────。そうか、やっぱりな、まだしつこいな。…わかったよ。じゃあ。」


翔君が険しい顔をして電話を切った。


「翔君?お兄ちゃん何て?」


「まだあっちにはしつこいパパラッチがいてるらしい。結弦にも張り付いてるとか、あいつも とばっちり受けてるみたいだ。」

そうなんだ。お兄ちゃんとずっと会ってない。お兄ちゃんに会いたいな…とちょっと思ってしまった。


「月夢どうした?」

いけない…只でさえ 心配と迷惑を掛けているんだから、これ以上我が儘なんて言えない。

「翔君、何でもない…。」

そっと翔君が何も言わないで 私を優しく抱きしめてくれる。

トクントクン規則正しい心臓の音だけが聞こえて…

「我慢しないで月夢。俺をもっと頼ってよ。結弦に会いたいんだろ?違う?」

ああ、本当にこの人は…私より私を理解している。甘えていいの?

「何でわかるの?」


「う~ん、月夢が大好きで 全ての事から守りたいから///」

私は翔君を強く抱き締めた。私もあなたが大好きで 同じ気持ちだから…



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