* switch *
次の日の朝、TVを付けて画面を二度見した。このマンションのエントランスに似ている場所が写っている?
寝ている翔君を起こしに行った。


「翔君、起きて…大変な事態になってるかもなの…。」


「月夢、どうした?」

急いで起きて TVの画面を見た翔君が チッと舌打ちをする。


「あいつ…何で?月夢をどうしたいんだ?」

「翔君、怖い…。月都君っておかしな人なの?」

知らない内に体がブルブルと震えていたみたいで 呼吸が上手く出来ない感じがする。


「クソッ…。冷静になって、どうするのがベスト?────やっぱ、これだな…。」


「月夢、今から結弦を家に呼ぶよ。俺にいい作戦があるから、任せて!」


翔君がお兄ちゃんに電話をして、1時間もしない内にお兄ちゃんか来た。


「翔、お前ここの下 ヤバいな…。月都の仕業か?ああ、多分な…。それで、どうするんだ?」

「結弦と俺で車で逃げる。それだけだ、簡単だろ?」

「は?お前マジで言ってるのか?」


「ああ、マジだよ。月夢の安全は俺が守りたいからな。」


私はちょっと混乱中。翔君は私を守りたいと言うのに、お兄ちゃんと一緒に逃げる?訳がわからないにも程がある。


「月夢 荷物を急いで鞄に詰めて。今から また旅行だよ!」


翔君がイキイキとして見えるのは 気のせいなのかな?私は言われた通りに 荷物を詰め出した。残されるのに、何故荷物を?と 頭がおかしくなる思考回路を 今は考えない様にした…。






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