* switch *
「みんな ちょっと落ち着こうか、時間は限られているんだ。」

「そうだよ、俺はずっと月夢じゃないんだよな?俺がここに1人で残ればいいって事であってるのか?」

「正解。俺とお前の姿の月夢で外に脱出する。下にいるパパラッチには、大サービスでもするか…」


えっ?翔君は 大サービスってどんな?


「俺と結弦の2ショットのゲイカップルでいちゃつくんだよ…強烈だろ?」


それやるの私なんだけど───
お兄ちゃんの姿でも、人前でいちゃつくとか無理///


「それ最高。翔、お前かなりセンスあるんじゃない?パパラッチ 違うネタで追いそう。」

「月夢覚悟して。俺は姿が変わったとしても お前が好きだから////。」

「翔君、お兄ちゃんの前で言ってるってわかってるの?私 それでなくても恥ずかしいし、これ半端なく爆発寸前なんだよ。止めて///」

「月夢、鼻血は出すなよ。冷静に…萎える事を考えるんだよ。例えば…」

「お兄ちゃん、もういいから///翔君、早く いちゃつこうよ///」

「ハハ…自分からいちゃつくんだ、月夢は…俺食われるのか?結弦の姿の月夢に…ヤバいな、これ。」

「外で喋る時は 男を意識して話せよ。じゃないと…俺お姉疑惑かかるの絶対嫌だからな。」

「わかった、任せろよ兄貴。翔早く荷物持てよ、俺いつでも行けるから。こんな感じで 大丈夫?」

「ああ、急に男らしくなるとか止めてよ。結弦か月夢か わかんなくなるだろ?」

「翔君。気を付けて結弦を守ってね。私は翔君を信頼してるから、これお礼。」


チュッとキスを翔君にする お兄ちゃんにドン引き…。

なのに…赤い顔で固まる翔君が信じられない。私じゃないんだよ。中身はお兄ちゃんなんだから、惑わされないでよ。


「ハハ、結弦ちょろいな お前。どんだけ月夢に夢中なんだよ。俺逆に引くわ…。」


ハッ とした翔君は照れながら…


「仕方ないだろ?月夢が言って されたと 錯覚してしまったから///」


はぁ~もう今からが本番なのに、この脱力感。


「結弦、これ鍵な。玄関カギ締めたらポストに入れといてくれ。今度は、ゆっくり飯でも食べような。じゃあ俺は行く。」

「ああ結弦、頼むよ。お前が月夢を守れよ。じゃあ、またな。」

「お兄ちゃん、また家に帰るから その時は おもいっきり甘えるからね。今日は私の為に、ありがとう。私、お兄ちゃんが大好きだからね。またね///」


ガチャンと扉を締めて、見た目男二人は エレベーターに乗り、いちゃつく振りをしながら エントランスを抜けた。

翔君なんか ノリノリで私にキスもしちゃうとか、何とかして欲しい。

翔君の車に乗り込み、私達はこのmissionを最高にクールにクリアしたのであった…



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