* switch *
「お兄ちゃん?今何処にいるの?」

「月夢か…まだ翔のマンションだよ。今から出ようと思っている。俺さ当分お前と顔合わせするの止めておくよ。」

「えっどうして?」

「月夢…俺お前の姿で 色々しちゃったし、本物のお前見たら 理性抑える自信がない。ごめん月夢…」


お兄ちゃん一体私の姿の時、何しちゃってたの?こっちには ビクビクと凄い感覚が来たけれど、聞くのか怖いからその事は封印したい…


「わかった。お兄ちゃんが協力してくれたから 私そこから抜け出せたんだよ。感謝してるし、ありがとう。また 連絡するからね。」

「ああ、翔に絶対守ってもらえよ。またな、月夢。」


お兄ちゃんとの電話を終えた私は 翔君がこれからどうするのか 気になっていた…


「翔君、お兄ちゃん今からマンション出るって。それで暫くは私には会えないから、翔君に守って貰えって伝言があったよ。」


「そっか。結弦も今は 月夢に会わない方が精神的にも肉体的にもいいからな…クスッ」


事実を知っている翔君は笑っているけれど、私にだけ内緒とか 意地悪なんだから…。


「さてと月夢 今からここを出て行くから、
準備して…。変装は取り敢えず無くても大丈夫だ。」


それってやっぱり決定事項なんだね?私が不安な顔をしていたからか、翔君が側に来て、私を優しく抱きしめ それから頬に手を置き私の目を見詰めて…


「俺の事信じて…月夢を守るのが 今一番大切な事なんだよ。その守る場所に行くだけだから、あまり深く考えないで…。」


大好きな人から 私を守る手立ての場所。そこが 何処であろうと 行くしかない!


「わかった翔君。私は翔君を信じてる///」


私も翔君に抱きついて 翔君の大きな背中に手を回す。

私には 翔君が一番安心出来甘えれる人であり 唯一の癒しであった…



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