* switch *
「遅くなってすみません。課長、向こうの会社に行って 直接深山専務に断りました。」


「そうか。俺もそれで良かったと思っている。


朝倉は研究員であり、何も自ら宣伝する必要なんてないと思う。


あっちサイドが また何か言ったとしても、断るでOKだよ。ご苦労さん。」


「朝倉、ちょっといい?」


「あっ志木君。うん、会議室でいい?」


志木君と会議室に入り、早速私は相談を持ちかけようと思った。


「あ昨日は志木君ありがとう。女装無理にさせちゃってごめんね。それで今日はどうしたの?」


「あ、いや昨日のは まぁ俺も楽しかったし、中々体験出来ない事したし、別にいいよ。それより…あの例の培養───。」


「え───問題ありなの?」


「いや、昨日お前帰った後に 先輩に聞かれて ちょっと誤魔化したんだけど、これ以上隠すの無理じゃない?」


「そっか。わかった───。一か八かやっちゃおうか…。志木君、お願いがあるんだ…。今日さ、またマンションの方にお邪魔しちゃダメ?」


「///え?俺ん家また来るって、来たいの?」


「うん、志木君じゃなきゃダメなの…。」


「今日は、予定ないからいいけど?何ならご飯も食べる?」


「え?いいの?あっ、でも悪いから今日はやめておくよ…。」


「え///いいのに…。」


良かった。志木君のマンション使えるなら、安心だよ。後でお兄ちゃんと翔君に連絡しなきゃ…。

1人浮かれて 顔が締まらない志木は この後 とんでもない事に巻き込まれるとは露知らず、月夢の天然っぷりに振り回されるのであった…。


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