* switch *
「switchの入れ変わりの時間は 1時間持つかどうか。志木君、私になった感想は?」


「あり得ない。俺 朝倉になって鏡見たかったのに、そんな隙すら与えずに、朝倉の物真似 ぶっつけ本番で話せとか、どんだけ鬼なの?」


「志木君、ここにいるメンバーは全員 これで月夢と入れ変わりの体験をした事になる。」


「あれ?そうなると…実験結果は…翔君は志木君に お兄ちゃんも志木君には 納得だけど、志木君は私で良かったの?しょうがないから 自分の姿の私にしたの?」


あ~あという顔でお兄ちゃんと翔君が見ていたけど、私は気付かないで、志木君を見つめる。


「このメンバーだと、間違いなく朝倉しかあり得ないだろ?だからだよ///」


「ごめんね、志木君。無理からに嫌な感じで体験させちゃって…。」


「イヤ 良かったよ。リアルな姿で朝倉がキスされたり、したりとか見たくないし、俺無理だった…」


他の二人も頷くとか、あれれ?と1人だけ 意味がわからない人がいる…


「兎に角 KDKHが成功したから、これは使えるよ。まぁ世には出さないから、個人的に困った時用に 奥の手として使用する予定だから。」


「どんな時だよ?」


ハハハ…と余り笑える薬でもない。


「KDKは 粘膜が交わらないと出来ないswitchだから、咄嗟にキスするとか簡単には使えないでしょ?

でもKDKHなら、性別関係なしに、使用しやすいからね。」


「月夢、お願いだから もう使わないで…。俺、お前の体が他の人間に触られたり、傷付けられたりするのが、嫌だ。」


「翔君///」


「月夢 俺からも頼む。俺みたいに変態行為されても文句言えないぞ…。」


お兄ちゃんは 前に私で何したの?


「変態行為///朝倉、俺も朝倉を堪能したかったな、科学者として…。」


「え、嘘だぁ。何か志木君エロい事しようと思ったでしょ?でも、志木君にはお世話になったから、一回だけなら私で遊んでもいいよ…。」


「は?無理だろ?俺が許さないよ。」


「朝倉、またそんな惑わすような事を…勘弁してよ。」


天然S理系の彼女は…どこまでも 自分に素直で、勘違いの固まり。だけど、頭脳はかなりの最高値の天才。


そっちに全部神経が行ってしまったばかりに、残念なのは心の方───。


彼氏は 今後も振り回されるのは…
間違いない────。


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