* switch *
今日は翔君が迎えに来るけれど 何の作戦も考えずにいた事に 定時前に気付いた

とりあえず 荷物を翔君の家に取りに行き その後送ってくれるはずだから 家に上がってもらい お茶を飲んでもらう…

こんな安易な計画で大丈夫なのかな?途中 外でご飯を食べるというのも、デートみたいでいいなぁ///と妄想が止まらない…

相当顔に出てたみたいで 志木君に大丈夫なの?と心配される程 だいぶ挙動不審だったみたいだ。

そんなこんなで 気が付けば定時はとっくに過ぎていて…化粧を直して 翔君に連絡を入れた。

「月夢ちゃん大丈夫?近くに昨日のあの人達はいない?」

とやたら心配される…

「///仕事をしてただけだよ。もう帰れるし…翔君は昨日も今日も仕事大丈夫だったの?うん、そうなの?わかった、エントランスで待ってるね…」

電話を切ると目の前には壁が…違った、志木君がいた…

「朝倉楽しそうだね…彼氏今日も迎えに来てくれるの?」

「///翔君が来てくれるよ…」

本当は彼氏じゃないけどね…

「朝倉彼の話してる時 本当に可愛い…妬けるよ…」

えっと…今はどういう状況???何故か 志木君が私の髪を手で触り鋤きながら 上から見詰めている…何でそんな顔してるの?

「月夢…」

翔君が慌てて 志木君から引き離し、抱きしめられる…

やっと現実に戻りハッとする…口から出るのは可愛くない言葉で…

「翔君…遅い。」

「来いよ…」

「あっ、志木君お疲れ様…」

「お疲れ~」

昨日より 不機嫌MAXの翔君に戸惑う…

手を引かれながら車に乗せられ

「近くに居ないって言ってたよね…何で?」

まるで私が悪いみたいな感じで怒ってる?

「翔君ごめんなさい。電話が終わったら目の前に志木君がいたの…」

「月夢ちゃん、彼氏がいるんだから簡単に触らせないで…」

「振りでも、そうだよね…」

俯いていたら、翔君があり得ない事を言う

「月夢ちゃん 俺は機嫌が悪い…キスして…」

無茶振りに驚いて固まる…えっどういう事?

「月夢ちゃん早く…」

駄々っ子よりタチが悪い翔君に…

少し近く…だけど緊張して震えてしまい無理…

「///やだ…無理だよ…」

グスン…終いに泣き出してしまう…

「悪い、月夢ちゃん苛め過ぎた…ごめん。」

と 翔君の胸にポスンと抱きしめられていた…

苛めたり慰めたり 翔君は何がしたいのだろう?

「月夢ちゃんが泣いたら 俺どうしたらいいか困る…泣き止んでよ…」

相当困らせてると気付き

「///翔君のよく行くお店に ご飯に連れて行ってくれたら、泣き止むかも…」

と無理めなお願いをする…

「///はぁ…月夢ちゃんには敵わないなぁ…」

と更に強く抱きしめ おでこにチュッとキスをされる…

翔君は酔わなくてもキス魔なの???
色々と聞きたいけれど、またキスを強要されかねないので、ドキドキしながらも 大人しくしていた…



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