* switch *
今車内には 翔君と二人っきりだ。お兄ちゃんの職場が一番近いから先に行って、私の職場に向かっている。

「今日凄いタイミングで結弦が接待だったね。月夢ちゃんが今日の話をどう説明しているか俺は気になったけど…」

クスクス笑っている翔君。

「///翔君笑ってるけど、お兄ちゃんの接待の話を昨日聞くまで どうしょうかとドキドキしたんだから…」

「ハハ…月夢ちゃん よっぽど結弦の追及がキツいんだ、大変だね…」

「///もう翔君がお兄ちゃんに内緒とか言うからだよ…何で内緒なの?」

「///それは…言ってもいいけど笑わない?」

「うん、教えて…」

「内緒じゃないと、結弦一緒に来るだろ?」

そうだよね…絶対 甘いの苦手なくせに ついて来るのは確実かな…

「うん、ついて来るね。」

「純粋にチーズケーキを食べるのを堪能したいんだよ。結弦がいると楽しめないからね。」

「///翔君…そんなにチーズケーキ好きなんだ」

「///ちょっと恥ずかしいから 言いたくなかったな…」

翔君を初めて可愛いと思ってしまった…言葉通りの人とは 疑いもしないで…

会社前に車が止まり 翔君が素早く車から降りて やっぱり私をエスコートする。

「また終わったら連絡してね。月夢ちゃん行ってらっしゃい。」

「ありがとう翔君。仕事終わりに連絡するね。行ってきます。」

今日は キスはないんだ…

えっ?今のなし…だって翔君とは恋人の振りだけで、何の関係もないのに…

すごく寂しさを感じながらエントランスをくぐる。

今日は 定時を過ぎたらデートでしょ?と勝手にデートという事にして 自分のテンションをあげる女子はありかな?


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