* switch *
帰りの車の中で 急に翔君が思い出した様に聞いて来た。

「そう言えばバタバタして 忘れてた件があるよね。」

もしかして?それ面と向かって聞かれるの 非常に気不味いんだけど…

「月夢ちゃんの作った媚薬って どうなるのが正解?」

やっぱり聞くんだ…

「///やだ、企業秘密というか 内緒。」

「///え~!ねぇ俺本当に月夢ちゃんになってた?」

「なってたよ。私は翔君になってたし。」

「俺さ、月夢ちゃんになってたけど、ほとんど酔ってたし、ベッドに横たわってただけで実感なかったからなぁ。結弦はあの媚薬の事知ってるの?」

「お兄ちゃんは知らないよ。実験はしたけど…」

「結弦にしたって事は…結弦も月夢ちゃんになったんだ?」

「うんそうだよ。」

「結弦気付かなかったの?」

「うん、変わった時に寝てたから わからなかったの… 」

「ねぇ また今度入れ変わらない?」

「あの…何で?」

「だって 素の時に月夢ちゃんになりたいから…結弦に内緒で 今度入れ変わろうよ…」

クスクス笑う翔君。嫌とは言えない。

「わかった。いつにする?」

「う~ん。今度の土曜日とか 月夢ちゃんの予定空いてる?」

まるでデートの約束をするみたいな翔君に ドキドキと胸が激しく暴れているけれど、冷静を装いコクンと頷き ニコッと余裕がある振りをして笑う。

「///空いてるよ。じゃあ土曜日は翔君とデートだね。楽しみにしてるよ。」

「///わかった、また連絡するね」

///キャア~どうしょう…
休みに翔君と二人きりとか…緊張半端ないんだけど…

でも翔君からの要望には ちゃんと応えないとね。

と、何の目的かわからなくなって来ているKDKの実験は 上手く実行出来るかどうか…私はまた大事な事を忘れていたのであった…



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