* switch *
それから私は強引にシャワーに行き 直ぐに自分の部屋に逃げ込んだ。

どうしたらいい?いつも側にいたお兄ちゃんが 壊れた?嫌、私がずっと気付いてなかっただけ?

だから…お兄ちゃんは私に必要以上に構っていたんだと 今更ながら思う。

普通の兄弟のパーソナルスペースがどんな感じなのか 比べようがなかったとは言え、これから私はお兄ちゃんに対してどんな態度でいればいいのか わからない。

だけど言える事は、私はやっぱり翔君が好きだから、お兄ちゃんの気持ちには応えることは出来ない。

明日、朝は一人で会社に行こう。お兄ちゃんよりずっと早く起きて。

私はお兄ちゃん離れをしなければ、この先 お兄ちゃんを更に苦しめる事になるから、私が頑張らないと…

明日 翔君に相談しよう。お兄ちゃんの事をよく知っているのは やっぱり翔君しか思い付かないし、昨日のお兄ちゃんも見ている。

不安な心のまま 余り寝ることが出来なかったけれど、始発の時間頃に起きて 準備をして家を出た。

私はお兄ちゃんが好きだから、ずっと仲のよい兄弟に戻る事が出来るのは不可能かもだけど、縁を切るのだけは避けたい。

お兄ちゃん…私の事を妹として見れる様に努力してもらう手立てを探すからね…私のお兄ちゃんは一人だけなんたから。


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