プレイボーイ男子の溺愛方法〜早く俺を好きになってよ〜
「千尋くんっ……」


「ちょっ……泣くなよ!ひな子!」


涙だって出てくるよ……


なんでそんなに優しいの?


こんな……


こんなわたしなんかに
なんで……


前方からわたしたちと同じ
女子高生が歩いてくる……


彼女たちに気づいた千尋くんは
わたしを優しく抱きしめた。


千尋くんのこと。


わたしが泣いているのを彼女たちに
見せないために抱き締めてくれたんだろうな。 


抱き締められて気づいた。


昔はわたしと同じくらいの身長だったのに、千尋くんおっきくなったな。


小さなわたしなんか簡単に
千尋くんの体に収まってしまう。


男の子に……なったんだね。
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