やっぱりあなただけ
「元気だったよ。部屋、入りなよ。」
一歩部屋に踏み入れると、そこには大好きな雄介の匂いでいっぱいだった。
部屋の内装も雄介らしく、水泳用具や筋トレ用具しかない殺風景な部屋だった。
「急に連絡してごめん。」
「うん、ビックリしたよ。なにかあった?」
相変わらず優しい雄介の言葉は、私の心臓を高鳴らせた。
「うん。と、とりあえず報告をと思って。えっと……今は無事うつ病は克服しました。」
「そうだったんだ……。よかった……。」
雄介は心底ホッとしたような表情を見せた。嬉しかった。
「それであの…雄介に伝えたいことがある。」
「…なに?」
もう後戻りはできない。
「私は……私は今でもずっと雄介のことが好きです。」
「……………え?」
「この1年、いろいろあったけど、雄介への気持ちだけはずっと変わらなかった。ずっとずっと……大好きだよ。」