私が君にあげたいものは。


それは紅色と黒の同じくダイヤ型のネックレスだった。



「じゃーん。ほら、買い物いった時に呟いてたでしょ?同じアクセサリー屋さんで。」


「それ……私が直哉にあげたかったやつよ!」


私は興奮しながら言う。


だって、呟いたことなのに覚えててくれてるのが嬉しかったし、


貴方にすぐ付けたかったから。


「え……?」


貴方はキョトンとしながらこちらを見てフリーズする。


「ねぇ、私にこれ、つけてくれたんでしょう?じゃあ、私があげて、つけてもいい……?」


顔をズイっと近づけていう。


「う、うん……。」


私はクルッと直哉の後ろにまわり、ネックレスを付け出す。





ふぅ。


「できたわよっ」



ニコッと笑いながらいう。


そして直哉の前にまわり、同じく鏡を見せる。


「わぁ……春歌、ありがとう!」


ぎゅうっと抱きついてくる。


「わっ……、直哉、私も嬉しいわ。ありがとう。」
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