私が君にあげたいものは。
なんで、こんなことで泣いちゃうんだろ……



でも……



でも……









かなしい。









どれぐらい泣いただろうか。
















カチャッ



「っ!」


扉のあく音が聞こえる。



「……わっ。春歌、どうしたの?」


……。

フルフルと、頭を振る。


右手で髪を抑える。



「クスッ。」



笑い声が聞こえる。


……なんで……



「春歌、いつも嘘つく時髪触るよね。……どうしたの?」
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