ブーケ・リハーサル
「こっちも後ひと押しというところだ。次のパーティーで口約束くらいできればいいのだが」
副社長は難しい顔でなにかを考えているようだった。
「高山さん、お疲れ様。今日はこれで帰って構わない」
「分かりました。お先に失礼いたします」
秘書室に戻ると松井さんがいた。
「お帰りなさい」
声を掛けると、松井さんは「ただいま」と返してくれた。
「あの、プシュケのパーティーに行くことになったんですけど、やっぱプシュケのドレスを着たほうがいいですよね」
「そうね。そのほうがいいと思う」
「ですよね。でもプシュケのドレスっていい値段しますよね」
「ああ、それは経費で落ちるから」
「えっ、私が着る服ですよ」
「落ちるよ。だって、会社のために着なくちゃいけない服でしょ。高山さんがプシュケのドレスを着たくて着るわけでもないし、パーティーだって自主的に行くものでもないでしょ。仮に経費で落とせなくても、副社長に買ってもらえばいいのよ。どうせ仕事仕事で、お金を使っている時間もないんだから」
副社長は難しい顔でなにかを考えているようだった。
「高山さん、お疲れ様。今日はこれで帰って構わない」
「分かりました。お先に失礼いたします」
秘書室に戻ると松井さんがいた。
「お帰りなさい」
声を掛けると、松井さんは「ただいま」と返してくれた。
「あの、プシュケのパーティーに行くことになったんですけど、やっぱプシュケのドレスを着たほうがいいですよね」
「そうね。そのほうがいいと思う」
「ですよね。でもプシュケのドレスっていい値段しますよね」
「ああ、それは経費で落ちるから」
「えっ、私が着る服ですよ」
「落ちるよ。だって、会社のために着なくちゃいけない服でしょ。高山さんがプシュケのドレスを着たくて着るわけでもないし、パーティーだって自主的に行くものでもないでしょ。仮に経費で落とせなくても、副社長に買ってもらえばいいのよ。どうせ仕事仕事で、お金を使っている時間もないんだから」