ONLY YOU~愛さずにはいられない~(完)
《14》偽カノから偽フィアンセ?
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定時で仕事を終え、少しだけ残業する康秋さんに合わせ、適当に二階の商業フロアにある大型書店で時間を潰した。
私が立ち読みしてるのは今月号のファッション雑誌。
今春のトレンドを色々と調べた。
今まで、ファッションに無頓着ではなかったが、洋服は質よりも量だと思っていた。
それに、康秋さんが選んだ服の色は今まで、私が全く自分には合わないと思って購入しなかった色目ばかり。
「待たせたな…璃愛」
「ラインくれたら、四十八階まで行ったのに…」
「待たせたのは俺だ。行くぞ、璃愛」
「うん」
彼は自然と私の名を呼び、手を繋いで来る。
私もそのままギュッと彼の手を握った。
「何、読んでたんだ?」
「『ジュリエット』よ…」
「俺に刺激されて、ファッションに目覚めたのか?」
「自分でもトレンドぐらい知っておいた方がいいと思って」
「そうだな」
偽カノなのに、心は彼にときめいてしまう。
定時で仕事を終え、少しだけ残業する康秋さんに合わせ、適当に二階の商業フロアにある大型書店で時間を潰した。
私が立ち読みしてるのは今月号のファッション雑誌。
今春のトレンドを色々と調べた。
今まで、ファッションに無頓着ではなかったが、洋服は質よりも量だと思っていた。
それに、康秋さんが選んだ服の色は今まで、私が全く自分には合わないと思って購入しなかった色目ばかり。
「待たせたな…璃愛」
「ラインくれたら、四十八階まで行ったのに…」
「待たせたのは俺だ。行くぞ、璃愛」
「うん」
彼は自然と私の名を呼び、手を繋いで来る。
私もそのままギュッと彼の手を握った。
「何、読んでたんだ?」
「『ジュリエット』よ…」
「俺に刺激されて、ファッションに目覚めたのか?」
「自分でもトレンドぐらい知っておいた方がいいと思って」
「そうだな」
偽カノなのに、心は彼にときめいてしまう。