ONLY YOU~愛さずにはいられない~(完)
「じゃ康秋さんがその盗聴してなかったら…私は田代さんと…」

「だから、康秋に感謝しないとな」

相良さんはコンビニの昆布おにぎりを頬張った。

「・・・それよりもあれから・・・生理は来たの?」

「え、いえ・・・」
男性の相良さんに生理の有無を訊かれ、益々顔が赤くなる。

「そっか・・・やっぱり・・・デキてるのかもな・・・」

「えっ?何が??デキてるんですか??」

「康秋の赤ちゃんだよ…」

「えぇ~っ!!?」
私は動揺し過ぎて、一瞬キスだけで赤ちゃんはデキるんだと思ってしまった。


「だって…二人一緒に寝たんだろ?
君は初めてだったと言うし…」

「・・・男性と朝までベットで寝たのは初めてでした…」

「えっ!?その初めて??
康秋は君の初めて…処女を奪ったと嘆いていたぞ…」

「違います…でも、確かに…彼はあの夜・・・その香波さんの名前を呼んで…いっぱいキスはしましたけど…」

「そのいっぱい・・・康秋から君の処女を奪って、その上、君とヤリまくった…そのいっぱいかと思った」

「ち、違います!!」

「アイツの勘違いか…面白い!!」

相良さんは大笑いした。
「ダメだ。悪い過ぎて…涙が出て来るぞ…」

相良さんは笑いを堪えながら目尻の涙を指で拭った。


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