ONLY YOU~愛さずにはいられない~(完)
「社長…伊集院チーフを連れて参りました」

「康秋…田代の件だが…」

「柊さんから訊きました…」

「そうか…」

「・・・そう言うコトだ・・・彼がこちらの情報をどれだけ盗み取ったかは…柊に調べさせるから…お前の役目は終わった。ご苦労様」

「分かりました…後はお願いします…」

「時間はあるか?」
俺が直ぐに出ようとすると敦司さんが引き留めた。

「柊、コーヒー二つ頼む」

「承知しました」

敦司さんは柊さんにコーヒーを頼み、俺と応接ソファに腰を下ろす。

「あれから・・・間宮さんとは仲よくやってるのか?」

「あ、はい…」

「副頭取と私で、磯田院長夫妻には話をつけた。
二人で一度、祖父の雷造叔父さんの施設に足を運んであげなさい」

「あ、はい…」

「あ…その前に間宮さんのご両親への挨拶が先か・・・そうだ・・・挨拶に伺う時はこの私もお前の父親代わりとして足を運ぶ。早々に予定を立ててくれ」
「あ・・・はい・・・」


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