ONLY YOU~愛さずにはいられない~(完)
俺は璃愛に嫌われたくない。
「じゃ」

「うん」

でも、俺は璃愛の手を離せない。

「あの…康秋さん…手…」

「ん、あ・・・もう少し…握らせて…」

俺は彼女との別れを惜しんで、暫く改札口の前で手を繋ぎ合った。

「私達、邪魔になってますよ…」

「そうだな…」

俺は彼女を腕の中に引き込み、ギュッと抱き締める。
彼女の存在を自分のカラダに刻み込む。

「康秋さん…!?」

「璃愛…離したくない…」

「明日…会えるでしょ?」
「まぁ…そうだけど…」

彼女はとっても冷静で俺とのキモチに温度差を感じる。

俺は彼女のカラダを離すと璃愛は頬を染めながらチュッと俺の頬にキスをして改札口に入った。

「お、おいっ!!?璃愛」

温度差があると思っていたが、それは違った。
彼女も俺と同じで別れたくなかったんだと頬のキスで気づいた。

―――俺を何処まで夢中にさせるんだ…璃愛のヤツは…

俺は家路につき、早めに就寝した。


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