ONLY YOU～愛さずにはいられない～(完）

「優華さん…」

「私が香波を自殺に追い込んだから…」

自殺・・・！？

香波さんは事故や病気で死んだワケじゃないんだ…


私は康秋さんの表情を見つめ、優華さんの言葉が真実だと悟る。


「康秋さん…香波さんは…」

「彼女は俺との交際を優華さんに言いふらされ、俺のファンたちから酷い苛めを受けた…でも、彼女が自殺に追い込まれた理由は俺の父にもある…だから…優華さんだけのせいじゃない…俺はずっと君にそう言いたかった…」

「コーガ・・・！？」


「・・・紫苑の花言葉は知っている…『貴方を忘れない』
俺もその花言葉にあやかり、紫苑の花を手向けようと思ったけど…フラワーショップでは余り見かけない花で…手に入れられなかった」


「コーガも同じコトを考えていたのね・・・私は香波を忘れないでいるコトが…香波に対する償いだと思っている。
私は香波の人生を終わらせてしまったんだもん」


「香波の人生は終わってないさ…香波の心臓は璃愛に移植されているんだ。だから、まだ・・・香波はこの世界に鼓動を刻み続けている」