ONLY YOU~愛さずにはいられない~(完)



散々泣いた後はお腹が空き、三人で北鎌倉まで出た。
古民家の家を改装し、フレンチレストランにした店に入った。
テーブルの配置はゆったりとしていて、落ち着いた雰囲気。
硝子越しに見えるのは日本庭園。

ライトアップされた庭園を眺めながら、一つ星のミシュランのフルコースディナーを食した。

肉のメインディッシュは『子羊のローストジョダニョー』魚のメインディッシュは『金目鯛のポワレブイヤベース』

私は魚料理、二人は肉料理をメインに選んだ。

「香波さんって優華さんから見れば、どんな子だったんですか?」

「香波は今日の運が悪くても、明日はいいコトがあると前向きに生きていた」

「へぇー…」

「でも、私はその香波の生き方は奪ってしまった」

「・・・そうやって自分を追い込むのはよせよ…」

「コーガ…」

「・・・お前だって結婚したんだ…旦那と未来を歩いていけっ」

「コーガ…でも・・・」

「俺だって、璃愛と結婚する…もっと笑って楽しい話をしよう・・・優華さん」

「そうね…楽しい話をしましょ」

「そう言えば…璃愛ちゃん…相良さんって言う探偵に猪原君のコト調べて貰っていたようね」



「え、あ・・・はい・・・彩華に代わって、猪原先輩の弱みを握って、復讐しようかと思ってました」
「その依頼で、俺と璃愛が接近したんだな…考えて見れば…それが良かったんだな」

「康秋さん!?」







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