ONLY YOU~愛さずにはいられない~(完)
「お前には苦労を掛けたと思っている…」

「敦司さん…俺…」

敦司さんの顔が香波の父親・勝利さんと重なった。
あの人も情の深い人だった。

俺のせいで一人娘の香波は自殺したというのに、俺を責めなかった。

自分を責めて泣き喚く俺を優しく抱き締めてくれた。


「柊の淹れたコーヒーが冷めそうだな…飲むか?康秋」

「はい…敦司さん…」

「何だ?」

「俺と璃愛をよろしくお願いします…」

「あぁー…分かってる…私はお前の父親だからな…」


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