ONLY YOU~愛さずにはいられない~(完)
慣れない振袖姿に苦戦しながらも、私と康秋さんは出席者の挨拶回りに伺った。

「今度は『星凛堂』の濱部社長と秘書の栗原さんだ…挨拶に行くぞ」

「はい…」

「濱部社長…」

「あ…康秋君…」

「ご紹介します…婚約者の間宮璃愛さんです」

「初めまして…間宮璃愛です」

「俺は『星凛堂』代表取締役・濱部辰真(ハマベタツマ)です。隣に居るのは秘書の栗原優貴(クリハラユウキ)
そして、栗原の息子の栗原柾貴(クリハラマサキ)君だ」

「へぇー…栗原さんの息子君か…君幾つ?」
「十歳です…父がいつもお世話になっています・・・」


「十歳か…賢そうな顔してるね…」

「ありがとうございます…」

私は康秋さんを通して、今までお目にかかれなかった人達と対等に話していた。

此処は凄い世界。

「康秋さん!!」
彼は都内でもエリート校で有名な聖礼学園の制服を着ていた。
「何だ・・・柾貴も居たのか…」

「紡さん…」

「彼は…」

「敦司さんのご子息の紡君だ…」

「初めまして…伊集院ツム(イジュウインツムグ)です。間宮さん」

「初めまして…」



< 234 / 245 >

この作品をシェア

pagetop