ONLY YOU~愛さずにはいられない~(完)
《3》まずはお友達から・・・
北風に髪が煽られ、吐く息も白く濁っていく。
朝の通勤ラッシュに揉まれ、今日も出勤する。
何処からともなくフラリとプリンス様は私の前に現れた。
「おはよう・・・間宮さん」
今年のトレンドのグレンチェック柄の上品なカシミヤのステンカラーコートを着て、ブランドの物のブリーフケース右手に持っていた。
「お、おはようございます・・・伊集院さん」
不意に現れる彼はマジで心臓に悪い。
「今日も寒いね…」
私と必死に会話を交わそうとする彼。
彼は確か車通勤で、公共の乗り物を利用して出社しない人。
それに『汐留ビルディング』内のオフィスに出勤する人達で溢れている雑踏の中で私を見つけて話し掛けて来るなんて…
朝の通勤ラッシュに揉まれ、今日も出勤する。
何処からともなくフラリとプリンス様は私の前に現れた。
「おはよう・・・間宮さん」
今年のトレンドのグレンチェック柄の上品なカシミヤのステンカラーコートを着て、ブランドの物のブリーフケース右手に持っていた。
「お、おはようございます・・・伊集院さん」
不意に現れる彼はマジで心臓に悪い。
「今日も寒いね…」
私と必死に会話を交わそうとする彼。
彼は確か車通勤で、公共の乗り物を利用して出社しない人。
それに『汐留ビルディング』内のオフィスに出勤する人達で溢れている雑踏の中で私を見つけて話し掛けて来るなんて…