あなたしか愛せない~皐月お兄ちゃん編~
夏帆に伝えなきゃいけないと思いながらも、まだ伝えられずにいる。
そんな時に出たのはー…
「異動ですか?」
昼休みに校長に呼ばれ、校長室に行くと突然の辞令を言い渡された。
「なんで…おれ…私、何かしましたか?」
もう2月だ…こんな時期に異動だなんてー…
「いや、有岡先生が優秀だからぜひ勤務していただきたいという、向こうの学校からの強い要望でね」
「どこの学校ですか?」
「有岡先生の同期の神戸先生も勤務しているー…」
神戸が勤務している学校?
いや、それよりもー…
「…え?」
異動先は、夏帆が4月から入学する学校だった。