ずっと前にね
私が一人にならないように気遣っていてくれたんだ。皆の気遣いは凄く嬉しかった。こんな私でも愛してくれている人がいるんだって分かって、本当に幸せだった。けれど、周りの視線は予想以上に痛かった。
皆が格好良いから。柏崎先生があの人に好かれているから。私が皆と釣り合うくらい美人じゃないから。理由は上げればいくらでも出てきた。
変な目で見られても皆のそばを離れられないのはここが私の居場所だと知ってしまったからかもしれない。少しでも危険な目に会えば心配して、無茶をするなと叱ってくれる。困っている事があれば仕方無いと嬉しそうに笑い、解決するまで付き合ってくれる。本気で怒って本気で泣いて、本気で笑ってくれるんだと知ってしまったからなのかもしれない。

「千里も食うか？うめぇぞ？」

柏崎先生はタッパーに焼きそばを入れると私に食べるよう進めてくれた。皆の笑顔を見ていたせいか、時間の流れが早く感じてしまった。
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