ずっと前にね
不安になる事なんてない。高校最後の学校祭だし楽しんでみようぜ。そう言ってくれているような気がして力が入ってしまっていた口許が少し緩んだ。
柏崎先生の笑顔は魔法よりも強力な力があると思うの。ただそこにいるだけで凄く安心できて、前に進んでいける気がする。そんな存在なのに笑顔までプラスされるんだもん。何でも出来そうって思える訳だよね。
皆がやる気になった所で、夏休み前の最後の部活が終わるチャイムが鳴った。曲の話題で盛り上がりながら、友達と一緒に帰っていく皆。全員を見送った後で私も帰ろうと鞄を持って立ち上がった。
「怖いか?」
柏崎先生は私の心に気が付いていた。最初の被害を知ってから目立つ事を避けてきた私が学校祭の演し物に参加するなんて無理だ。出来るなら辞めたい。断りたい。でも、皆の不安な気持ちが分からない訳じゃない。だから、私だけごめんなさいと断れない。
柏崎先生の笑顔は魔法よりも強力な力があると思うの。ただそこにいるだけで凄く安心できて、前に進んでいける気がする。そんな存在なのに笑顔までプラスされるんだもん。何でも出来そうって思える訳だよね。
皆がやる気になった所で、夏休み前の最後の部活が終わるチャイムが鳴った。曲の話題で盛り上がりながら、友達と一緒に帰っていく皆。全員を見送った後で私も帰ろうと鞄を持って立ち上がった。
「怖いか?」
柏崎先生は私の心に気が付いていた。最初の被害を知ってから目立つ事を避けてきた私が学校祭の演し物に参加するなんて無理だ。出来るなら辞めたい。断りたい。でも、皆の不安な気持ちが分からない訳じゃない。だから、私だけごめんなさいと断れない。