大切な友達
翌日―

ジリリリリ

不快な目覚ましの音で目が覚める。
そういえば昨日は全然眠れなかった。
引っ越すという事実をなかなか理解できなかったから。
だけど昨日の夜決めた事がある。
それは
『明日、美里に引っ越す事を自分から言う』

朝ごはんを食べ終え、私はいつも通り美里と学校へ行く。
話の途中、私はこう言った。
「実はね、10月の末に引っ越すんだ。大阪に。」
「…え」
美里は何がなんだか分からない様子だった。
そりゃあ、そうだよね。
美里は経験もないし。
「…だから、もうすぐで離れちゃうんだ」
「そっか…寂しいね…」
美里はようやく理解したようだった。
「なら、今のうちにたくさん遊んでおかないとねっ」
「うん♪」
私は美里の言葉を聞いてすごく安心した。
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