誠の華−ヒルガオ−



京の地図を囲うようにして座る坂本と呼ばれた長身もじゃもじゃ男を含め、八人の男が円を描いて座っている。


別の男に叱られた坂本はすっかりへこんでしまっていた。



「おい、女。仕事の邪魔はするなよ」


「……へぇ」



先程坂本を叱った男に何もしていないのにも関わらず釘を刺された私。


気に食わない!!



「まぁまぁ稔麿もそう苛々するんじゃないよ」


「苛々もするだろう!!大金叩いて雇った忍びの半分は死に、凛のやつも怪我を負って帰ってきたやがったんだ!!使えないものに金を払うだなんて…くそっ!!」



苛々を抑えられないらしい稔麿と呼ばれた男は中性的な顔をしていて、女が放っておきそうもない顔立ちだった。


そんなことはどうでもよくて、こいつらお凛さんの話をしてる!!


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