誠の華−ヒルガオ−
話の内容が全くと言って分からない。
きっと大事な話をしているはずなのにこのままじゃせっかくの収穫を無駄にしてしまう!!
私は吉田稔麿に怒られる覚悟で坂本に尋ねた。
「坂本様、あの計画、とは一体どのようなものでありんすか?」
袖のあたりを指先で掴み、上目遣いで見つめると、今まで真剣な面持ちだった顔が一瞬でくずれた坂本。
「あの計画ちゅうのは大和行幸のことじゃ!偽の勅許を出して将軍徳川いe...」
ゴンッ
「龍馬、一体何度言わせるんだ。なんでも正直に話すなと!!」
突然強烈な拳骨をかました男はついさっきまで部屋の隅で胡座をかいていた者だった。
頭をさする坂本から標的を私に変えると凄い勢いで胸ぐらを掴んだ。
「女、何を企んでいるかは知らねえが、余計な詮索はしない方が身のためだぞ」
「は〜い、岡田はん、女子に乱暴はあきまへんで。さぁ元に位置に戻りい」