誠の華−ヒルガオ−
『平助っっ、危ねえ!!!!』
『うわぁぁぁぁあぁぁぁあ!!!!!』
っ!!
突如響いた永倉の声と平助の悲鳴に二階にいた雪と総司はいち早く反応した。
「総司っ、私見てくる!!!」
「頼んだ!!!」
バタバタと荒々しく階段を駆け下りると下は地獄絵図と化していた。
肝心の平助を探すと額から大量の血が流れている。
平助を庇いながら剣を振り回す永倉の手も血に染まっていた。
「平助!新八さん!!」
「雪!ちょうど良かったぜ!!平助を助けてやってくれ!!」
「任せて!!」
平助のそばに駆け寄ると雪はボロボロと涙を流した。
「平助の馬鹿!怪我しないでって言ったじゃない!!」
「へへっ、こんな…の…怪我のうちに…入らねえよ……。だから、泣かないで…雪……」
血まみれの手で涙を拭われ、雪の顔も血に濡れてしまった。
しかしそんなことは気にも止めず雪は平助の額に手をがさして傷を直す。
眩い光に包まれるとあっという間に傷は塞がった。
「あり…がと…、雪……」