誠の華−ヒルガオ−
しかし小さな傷と言えど塵も積もれば山となると言うように山の様に受けた傷により血を流しすぎてしまい、だんだんと力が入らなくなってきていた。
「なんだ、これでおしまい?強いって聞いていたから楽しみにしていたのに…つまんないな」
笑みを浮かべて言う総司に吉田は唾を吐くと、下から思い切り睨みつけた。
「お前は血に飢えた化け物だ。例え俺が死んだとしても、我が同志達は決して諦めはせん。時期にお前の時代も終わる」
「よく囀る口だね、煩わしい。まぁこれで二度と喋れなくなるわけだし、最後に何か言いたいことはる」
「くたばれ…沖田総司……」
「ふふ…、そう簡単に僕はくたばったりなんか……ック、ケホッケホッ…カハッッッ!!」
突然沖田の胸を襲う不快感に止まらない乾いた咳。
そして胸の奥底から湧き上がるものを血飛沫を上げて吐き出した。
その吐き出したものを見て、沖田は何かに取り憑かれたかのように動かなくなった。