誠の華−ヒルガオ−




「吉田っっっ!!」


ガキンッッッ


逃すまいと斬りかかるが軽々と防がれる。


手負いと言えど油断はできない。


「貴様、何故俺の名を知っている!!」


「あら、あの宵の事を忘れてしまったのでありんすか?」


「なっ!そのふざけた廓言葉は新雪か!!」


「三日しか練習してないんだから多めに見てよ!!それから私の真名は雪と申します。ま、今から死ぬ奴に教える必要はないでしょうけど!」


ガキンッ ガキンッ


火花を散らしながら刃を交わせ着実に吉田の体力を奪って行く。


大半を殺してしまったが少しは捕縛しなければならない。


吉田を捕縛すればいい情報がきっと搾り取れる。


そう思い出来るだけ急所を避けているが相手はもちろん殺すつもりで来ている。


一瞬足りとも気は抜けない。


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