誠の華−ヒルガオ−
スパンッ
「……何してんの」
総司の部屋に戻ると半べそをかいた平助が手を後ろで縛られて畳の上に転がされていた。
「雪、放っといて良いからね」
久しぶりに見た総司の真っ黒な笑みを見て掘り下げる内容ではないと察する。
そして嫌がる総司を無理やり布団に寝かせ、額に湿らせた手ぬぐいを乗せた。
「ねぇ雪、お願い助けて」
「私あんまり関わりたくないからそこで寝かけてる一君に助けてもらって」
「一が助けてくれたら初めからお前に頼まねえよ!!!」
子犬のようなウルウルした瞳で見られて少し心が痛むが心を鬼にして私は総司の部屋を後にした。
『雪ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっっっっっ!!!!!!!』