誠の華−ヒルガオ−
「一君は随分と雪について詳しいみたいだけど、もしかして惚れてないよね」
「……………」
「……へぇ、よくわかった。じゃあ君が責任を持ってこの京の町で雪を幸せにしてあげな」
それだけ言うと総司は部屋を出て行った。
「まぁ…取り敢えず雪のところに行かねえか?」
「隊士達と話してるわけだしちょっと心配だな」
「そうだな。ではみんな、広間へ向かうとしよう」
原田と平助の声に勇は重そうに腰を上げた。
「……万が一、雪が認められでもしたら……いや、それはねえか」
土方はボソッと呟くと遅れてみんなの後を着いて行った。