誠の華−ヒルガオ−





「一君は随分と雪について詳しいみたいだけど、もしかして惚れてないよね」




「……………」




「……へぇ、よくわかった。じゃあ君が責任を持ってこの京の町で雪を幸せにしてあげな」




それだけ言うと総司は部屋を出て行った。




「まぁ…取り敢えず雪のところに行かねえか?」




「隊士達と話してるわけだしちょっと心配だな」





「そうだな。ではみんな、広間へ向かうとしよう」




原田と平助の声に勇は重そうに腰を上げた。




「……万が一、雪が認められでもしたら……いや、それはねえか」




土方はボソッと呟くと遅れてみんなの後を着いて行った。




< 14 / 258 >

この作品をシェア

pagetop