誠の華−ヒルガオ−
続いて呉服屋さんに平助の新しい袴を買いに行った。
「女将さん、袴を見せて」
「おや藤堂はんやないの。今用意するからそこで待っとって」
池田屋事件以降、町民達からの新撰組への扱いが変わった。
とは言っても京は勤皇寄りの人が多いいから全員が慕ってくれているわけではないけど。
「ほら、これなんてどうどすか?」
女将さんが持ってきたのは白、黒、紺の袴。
男の人って基本この三色だよね。
平助は三着全て購入すると女将さんに何かを耳打ちした。
女将さんは平助から聞くとニヤッと怖い笑みを浮かべながら私を見た。
魔物へと豹変した女将は私を捕まえると店の奥へ私を押し込む。