誠の華−ヒルガオ−




気をつけていたにも関わらず、平助達の姿を見つけて気を緩めた瞬間足が絡まってしまった。


「おっと。そそっかしいな、雪は」


しかし平助が受け止めてくれたので私が転ぶことはなかった。


「ごめん、ありがとう。それから着物も!すごく嬉しい!」


女将さんに言われた通りとびきりの笑顔で言うと、ほんのりと平助の耳が赤く色づいたのに気がつく。


「どういたしまして。凄く似合ってるよ」


「ふふ、ありがとう」


「はい、おしまーい!次は雪の行きたかったお店だよね?行くよ!!」


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