誠の華−ヒルガオ−
「顔が随分と赤いな。熱でもあるんじゃないか?」
スッと額に手を当てる一君。
「わぁ!!!大丈夫!!本当に!!ありがとう!!大丈夫だから!!うん!!」
慌てて一君の手から逃れると未だ心配そうに眉間に皺を寄せて「無理はするなよ」とだけ言った。
江戸の町も活気があって栄えていたが京には及ばない。
京訛りの上品な言葉が行き交い多くの商人達が先代から受け継いだ技術を売り物にしていく。
もしもこの間の池田屋事件が起こらず勤皇志士達の計画が実行されていたらこの町も火の海になっていた。
駆け回る子供達の顔を見ながら計画を阻止出来たことに安堵する。
でも池田屋事件では必要以上に人が死んだ。
新撰組からも少数ながらも犠牲が出ている。