誠の華−ヒルガオ−
計画を阻止できたことによって多くの命が救われたが手放しに喜べなかった。
私は治癒や蘇生の力があるのに何でこんなことをしているんだろう。
「おねーさん、」
ふと考え込んでいると着物を後ろから引っ張られた。
振り返ってみると小さな女の子が私のことを見上げていた。
「どうしたの?」
同じ目線になるようにしゃがみこんでにっこり笑うと綺麗な千代紙で折られた折り鶴を渡された。
「おねーさん、新撰組なんやろ?ちちうえが新撰組が京をたすけてくれはったって教えてくれはったよ。これ、千代が折ったの!おねーさんもろてくれる?」