誠の華−ヒルガオ−
そう言って三人を見上げるとみんなも私と同じような顔をしていた。
京に来て新撰組は疎まれ続けていたけど、少しずつ彼等からの目は変わり始めている。
「よし、と!行こっか!!」
噂のお店まではさほど遠くない。
少しの談笑をしているうちに着いてしまう。
お客さんはお店に入りきらず外にまで溢れていて、女の人が多かった。
「うわ…なんか入りづらい。俺外で待ってるよ」
平助を筆頭に逃げようとする三人をむんずと掴む。
「新撰組の組長達が情けないわね。ほら、行くよ!」
袖を捲り上げて中へ入ろうとすると前の方からガラの悪そうな浪士達が歩いて来た。
嫌な予感を感じたのは私だけじゃないようで、三人も少し警戒するように男達を見ていた。