誠の華−ヒルガオ−



そして男達はまっすぐ店の方まで来ると次々とお客さん達を突き飛ばし中へ入って行く。


「な、なんてことするんや!!」

「それはこっちの台詞だよ親父!」


憤慨する主人の胸ぐらを主犯格と思しき男が荒々しく掴む。


そして後ろに控えている男達に顎で合図をすると男達は店の品を荒らし始めた。


「お願いします!!金なら出しますからどうか品物には手を出さんといてください!!!」

「金なんざいらねえんだよ!!」


鈍い音を立てながら男は主人を殴りつける。


「攘夷派の集うこのご時世で異国のものを売り飛ばすとは我等も随分となめられたもんだ。二度と商売が出来ねえように全部ぶっ壊してやる!!」


< 170 / 258 >

この作品をシェア

pagetop