誠の華−ヒルガオ−




「これって私達新撰組にとても必要なものばかりよね」


一緒に話を聞いていた三人も頷き今日初めて四人の意見が揃った。


「でもきっと高そうね。私達には到底手が出せないわ」


「……堪忍な、ちびっとだけここで待っといておくれやす」


そう言うなり私達四人はお店の中に取り残された。


主人が消えておよそ四半刻。


汗だくの主人が再び私達の前に顔を見せた。


「これは店を救ってもろたほんのお礼どす。どうぞお受け取りください」


そう言って主人が私達に渡してくれたのはあの”たーこいず”を小さく砕いて首飾りにしたものだった。


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