誠の華−ヒルガオ−
「また雪や千代が危険な目に遭ったらどうするの。急いで行けばすぐに合流できるし大丈夫。ほら、早く行くよ」
千代を片手で抱きながら片方の手は私の手を握る総司。
正直、長州の奴等に見つかった時は本気で死ぬかと思った。
だから総司が来てくれた時、安心したし凄く嬉しかったんだ。
ホッとして気を抜いたらきっと私は総司に抱きついて泣きじゃくっていたと思う。
でも羽織に包まれた千代が、総司の力強い目が、私を奮い立たせてくれた。
もう一度感謝の気持ちを込めてギュッと強く手を握りながら京の町を駆ける。