誠の華−ヒルガオ−
京を焼き尽くす如く炎の勢いが強くなっている中、多くの人が避難をしている山奥へ来た。
「千代ぉ!!!」
「母上!」
そしてすぐに千代の母親は私達に気づくと駆け寄って来た。
あの日、千代と手を握りながら家に入って行った人と同一人物には思えない。
綺麗だった着物はボロボロになり、整えられていた髪もボサボサになっている。
彼女は涙を流しながら私と総司にお礼を言っていた。
しかしその傍で、私達に悪魔を見るような視線を向けてくる者達もいる。