誠の華−ヒルガオ−
「雪、総司が無理をしないようにくれぐれもよく見張ってくれ」
「はい、すいま………はい?」
てっきり怒られるのだと思っていたので用意していた反省の言葉が思わず出たが今私は勇さんに頭を下げられている。
「総司はまだ体調が完全じゃない。だが追い返そうとしたところで簡単に言うことを聞いてくれるやつでもない。だからせめて無理をしないようにお前に見張ってもらいたいんだ」
私の間抜け面を見て上がってしまう口角を隠すように手で口元を隠しながら説明をしてくれる土方。
なるほど、そういうことか。
「それよりお前、謝るようなことでもしたのか?」
「……総司のことはお任せください。それでは一番組組長補佐 近藤雪、行って参ります」
鋭い土方に問われ、それを華麗にかわすと隊士達に指示を出す総司の元へ足を進めた。