誠の華−ヒルガオ−
新撰組
*
「俺が良いと言うまで決して口を開くな」
京に着き、新撰組屯所はもう目前と言う時に、一は雪に言った。
「何で?」
「何でもだ」
それ、理由になってないよ。
思わず心の中で突っ込んだ。
「行くぞ」
「あ、ちょっと待ってよ!」
門をくぐった一を慌てて追いかけるとギロリと睨まれ、慌てて口を手で抑えた。
この門をくぐれば、みんなに会える。
高鳴る鼓動を落ち着けるために胸に手を置き深く深呼吸をする。
よし。