誠の華−ヒルガオ−




「そうだ、総司は元気なの?子供の頃は病弱で冬なんかは熱ばかり出していたから心配していたのよ」


突然聞いて来たミツに作業の手が止まってしまった。


「雪…?」


そんな私を不思議に思ったのかみんなが顔を覗き込んで来た。


「…ぁ、総司?総司はすごく元気だよ!毎日隊士達が瀕死に陥るくらい凄い過激な稽古をしているくらいだし!」


わざと明るく言うとふでさんとつねさんは相変わらずね、なんて笑っていたがミツさんだけは何かを察していたのかひたすら私の顔を見つめていた。


< 209 / 258 >

この作品をシェア

pagetop