誠の華−ヒルガオ−



「すいません、少し油断していました」


「ったく。余計な心配をかけさせるな。出掛けるなら新八を連れて行け。あいつは今日非番だからな」


土方と別れると昼寝をしていた新八さんを叩き起こしてお団子を買いに行った。


「雪、起こすなら優しく起こせ」


「優しく起こして起きてくれるなら私だってあんな大変な思いして起こさないわよ」



恨めし気に視線を向けるとふいっと逸らされた。


まぁいい。


お団子屋さんまであと少しと言うところで巡察中の平助と一君に遭遇した。


「珍しい組み合わせだな!」


「だろう。雪から誘ってくれたんだ!お前ら逢瀬を邪魔するような無粋な真似はよせよ?」


平助と一の気持ちを知った上でニターッとした笑みを浮かべる新八に対して雪と平助と一は終始冷めた態度で別れた。


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