誠の華−ヒルガオ−
涙と鼻水の境が分からないくらいびしょ濡れの私の顔はとても酷いと思う。
子供みたいに泣きじゃくって山南さんも困っている。
でもそんなことどうでもいい。
山南さんが死なないでいてくれるなら。
「雪、本当に素敵な女性になりましたね。言いつけを守らず京に来てくれてありがとう。お前の顔を見れずに逝かずに済みました。あなたが幸せになることを祈っています。私の代わりに近藤さんと土方くんを支えてくださいね」
私がどんなにお願いをしても山南さんは決して首を縦には降らない。
何で、どうして、が溢れてくる。
「山南…っ…さん……山南さんっ……うぅ…っ……」